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夢の迷路  作者: 岩本翔
72/437

夢の心72

「僕は死にたかったのだ。だから現実世界は僕にとっては地獄じゃないか┅」と私は妻に向かって言った。

妻が続けて言った。

「夢というのは起きたら忘れるのが普通でじゃない?」

私は言った。

「いや、ここが夢と現実の狭間ならば、夢ではないし、連続して覚えている筈じゃないか?」

妻が言った。

「ここは現実世界よ。貴方は生き返ったのよ。その理屈は分かるでしょう?」

私は頷き答えた?

「それは分かるけれども、僕は桃の花の心になって、その生々しさのまま死に、闇の快楽と一体化した筈なのに、何故心配顔をした妻が快楽を邪魔して、ここにいるのだ?」

妻が言った。

「貴方は生還したのよ、何故それを喜ばないの?」

私は言った。

「僕は死にたかったのだ、だから現実世界は僕にとっては地獄じゃないか┅」

妻が言った。

「貴方は生き返ったのよ、それはけして地獄なんかじゃないわ」

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