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夢の心54
私は生きようか死のうかと、ひたすら迷っている。
黒い闇の声が言った。
「おい、お前は生きたって、施設に帰り、皆から寄ってたかっていたぶられ虐められるのだぞ。そんなのは生き地獄ではないか?」
私は肯定した。
「それは嫌だな」
女性が否定した。
「そんなのは嘘です!」
黒い闇の声が笑い言った。
「ならば何故こいつはここにいるのだ。前途を悲観したから自殺したのだろう?」
私は肯定した。
「そうか、成る程」
女性が再度強く否定した。
「それはそうですが、でもこの人は、生きようとしているのも事実なのですから」
私はその言葉にも同意した。
「そうだよな、僕は生きようか死のうか迷っているのも事実だと思う」




