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夢の心47
「そんな言葉は詭弁です!」と女性は黒い闇の声に抗議した。
私は混乱して、どちらに加担してよいのか分からず、闇に溶かされる快感に身を委ねながら沈黙を強いられている。
女性が黒い闇の声に向かって抗議した。
「苦しみが安息を生むのてす、安息の為の安息など堕落しか生みません」
黒い闇の声が言い放った。
「いいではないか、快感の為の快楽、堕落の為の堕落こそが真の桃源郷ではないか、違うのか?」
女性が否定した。
「いえ、堕落の為の堕落などには愛はありません」
黒い闇の声が言った。
「失楽園と言うではないか。そこは愛の園ならば愛に満ち溢れているのではないのか?」
女性が強く否定した。
「そんな言葉は詭弁です!」




