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夢の心419
「貴方は汚れ切った、白い闇の快楽たる偽善と欺瞞に満ちた存在なのよ、腐れ外道さん」と妻が冷淡に言った。
妻が再度せせら笑い言った。
「本当にいたぶり甲斐が有って貴方は面白いわ。でも貴方は既に無我の境地たる白い闇と一体化しているのよ。その証拠があるじゃないの?」
私は辛抱して力を振り絞り尋ねた。
「証拠とは何だ!」
妻が冷笑して答えた。
「貴方はその白い闇の快楽にがんじがらめにされ、身動きが取れないけれども、それは貴方自身が快楽に入滅埋没している証拠であり、貴方の心の真の欲求たる証拠じゃない。違うの?」
私は泣き笑いの顔付きをして喚いた。
「俺は自分自身を白い闇の快楽に貶め、それに喜悦を感じながらも同時に苦しめている事がちーちゃんを助ける存在理由なのか、ふざけるな、腐れ外道め!」
妻が冷笑して答えた。
「それが矛盾不条理が至極当然の、夢の迷路たる白い闇の快楽として在る、貴方の欺瞞と偽善に満ちた汚れた心の真の姿なのよ、腐れ外道さん」




