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夢の心415
「貴方は最高の死を迎えられるのよ?」と妻が太い声で不気味に言った。
妻が太い声で不気味にせせら笑い言った。
「ちーちゃんの心は正に貴方の幻覚、偽善者的家族愛の発露に他ならないじゃない、それを素直に認めれば、貴方は最高の死を迎える事が出来るじゃない、違うの?」
私は声を限りに反論した。
「死は無への回帰でしかない、死に最高の死など無い、ふざけるな!」
妻が言った。
「永久なる白い闇の快楽になって、未来永劫存在出来るのは至福の至りだと私は思うけれども違うかしら、腐れ外道さん?」
私は反論を重ねる。
「無への回帰、自我崩壊しても矛盾して未来永劫存在する快楽と一体化出来ると貴様は言っているのだぞ、愚か者め!」
妻が言った。
「だから私はそんな詭弁は弄していないわ。それは貴方の猿芝居が作り出した矛盾記憶違い幻覚に過ぎないのよ」
私は再度怒鳴り反論した。
「うるさい、俺は絶対に騙されない、ちーちゃんを助けて見せる、失せろ!」
妻が嘲笑い言った。
「その意気よ、その意気で悪あがきしなさい。じわりじわりとなぶり殺して上げるから」
私は叫んだ。
「失せろ、外道!」




