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夢の心411
「全ては貴方の心の反映なのよ」と妻としての黒い闇の声は言った。
妻が冷笑して言った。
「これも再度言うけれども、貴方は自分自身の罪で自分自身の罪の購いをしているのよ。だから全ては自分の心の反映だから、逃れる術はないのよ。分かるでしょう?」
私は身体の心を突き抜けるエクスタシーに何とか抗いつつ喚いた。
「だから俺は最期の罪の購いにちーちゃんを助けると言っているのだ!」
妻が野太い声でせせら笑い言った。
「そんな猿芝居も貴方をいたぶる方便だと言うのがまだ分からないの?」
私は怒りに任せて叫んだ。
「貴様は最期の最期に及んで俺の記憶を戻して、いたぶっているのか?!」
妻が言った。
「分からない人ね。私は何もしていないと言っているじゃない?」




