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夢の迷路  作者: 岩本翔
404/437

夢の心404

「その業罰がちーちゃんを助けられない、この顛末なのか?」と私は妻に向かって言った。

私は怒鳴った。


「それじゃ何故俺は妻としての貴様の声を聞いて、意識混濁から立ち直ったのだ!」


妻が再度冷静沈着に答えた。


「だからこそ貴方は消えかかる蝋燭の火と同じなのよ。消えかかる火は一瞬だけ大きく燃え上がるじゃない。違うの?」


私は抗い怒鳴った。


「俺は消えかかる蝋燭の炎なんかじゃない、ちーちゃんの父親だ!」


妻が嘲笑い言った。


「何を今更父親ぶっているの、貴方は不倫をして家族を崩壊させた張本人じゃない、違うの?」


私は一瞬怯み言った。


「その業罰が、ちーちゃんを助けられないこの顛末なのか?」


妻がせせら笑い答えた。


「その通りよ、だから貴方なんか、早くその白い快楽と一体化して自我崩壊してしまえばいいのよ」

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