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夢の心4
桃の花の心になれば多分心は変わると思います、と女性は言った。
私はひきつる声で喚いた。
「何故だ、何故助けられないのだ!」
「だから私を助けるのは貴方であり、私は何も出来ないということなのです」
私は怒鳴った。
「全て僕が悪いと言うのか?!」
女性が肯定した。
「その通りです」
私は震える声で喚いた。
「しかし僕には自分の心を治す方法が分からないではないか!」
女性が繰り返し言った。
「だから強く念じるのです」
私は混乱し尋ねた。
「だからその念じ方が分からないと言っているのだ、教えてくれないか?」
女性が間を置き答えた。
「具体的な方法は私にも分かりません。ただヒントだけは教えられます」
私はすかさず尋ねた。
「そのヒントを教えてくれ!」
女性がおもむろに答えた。
「桃の花の心になれば多分心は変わると思います」




