352/437
夢の心352
「既にお前は死んでいる」と白い闇が冷静に言った。
脳細胞がダイレクトに破壊されて行くのを私は自覚しながら抗う。
「やれるものならばやってみろ、俺は絶対に負けない、負けて堪るものか!」
白い闇が嘲笑い言った。
「既にお前の自我は崩壊し始めているではないか、強がりを言うな、腐れ外道め」
私は自分の意識が段々薄れて行くのを感じながら必死に抗う。
「うるさい、俺は負けない、俺は負けない、負けて堪るものか!」
白い闇が私の崩れ去りそうな脳をくすぐるように言った。
「既にお前は死んでいる」




