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夢の心336
「夢の迷路の責め苦に会いながら、貴方は確信を得たのですか?」女性が問いかけて来た。
私は続けた。
「死ぬは全ての解放だからこそ僕は自殺したのだと思うんだ」
女性が言った。
「でも貴方にはその記憶がないのだから、確信は持てませんよね?」
私は息をつき反論した。
「いや、これまでの流れを鑑みても、間違いなく僕の本心は黒い闇の快楽になる事に尽きると思う」
女性が言った。
「夢の迷路の責め苦に会いながら、貴方は確信を得たのですか?」
私は恭しく頷き答えた。
「そうだ」
女性が言った。
「でもここは夢の迷路であり、貴方の思い通りには行かないのではありませんか?」




