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夢の心326
「僕が不倫したのが事実だとしても、責任は妻にもあると思うのだ┅」と私は言った。
私は続けた。
「第一僕が不倫に走ったのが事実だとしても、責任は妻にもあるじゃないか┅」
女性が尋ねて来た。
「それはどんな意味ですか?」
私は答えた。
「言葉通りさ。夫が浮気するのは妻にも責任があるというのが定説じゃないか┅」
女性が私を睨み付け言った。
「また責任逃れですか?」
私は首を振り言った。
「責任逃れとか、そんな問題以前に僕は何も覚えていないのだし、それが事実だとしても、僕一人が加害者扱いされる現実なんて生き地獄そのものじゃないか┅」
女性が強く言った。
「貴方のそんな考え方が生き地獄を招いたと私は思います」
私はうんざりした顔付きをして言った。
「いずれにしろ、僕はそんな生き地獄には帰りたくはないしな。第一僕の無意識の本心は、どう考えても黒い闇の快楽になりたい、それに尽きると思うのだ┅」




