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夢の心305
「重ねて言わせてもらえばとは、君は何を言いたいのだ?」と私は問い掛けた。
私は思いつくままに尋ねた。
「その理屈からすると、君の言う桃の花の心に僕がなって家族愛を獲得するのは、僕と家族愛自体が希薄な存在同士なのだから無理じゃないか?」
女性が答えた。
「それはそうだと思います。と言うか、その言葉をそのままお返しすれば、貴方が黒い闇の快楽になる事も無理だと私は思いますが、重ねて言わせてもらえば┅」
私は催促した。
「重ねて言わせてもらえばとは、君は何を言いたいのだ?」
「この夢の迷路は存在自体が希薄なものであり、掴み所がないが故に矛盾して不条理なものですが、その希薄さに相矛盾した存在として、確実に存在するのが桃の花の心だと思うのです。ですから桃の花の心を持った貴方が、家族愛を獲得する事は出来ると私は思います」




