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夢の心3
私は己の非を認めず、女性を責め立てる。
私は反論した。
「心なんかそんな簡単に変わるものではない。今の僕の心はあるがままの僕の心であり、直ぐに変わるのは無理だ」
女性が否定した。
「いえ、ここは夢と現実の狭間ですから、すくに心を変えることは可能なのです」
私は動けない苛立ちを顕にして喚いた。
「そんな理不尽な話しはないではないか?」
「理不尽で不条理なのが夢なのではありませんか?」
私は憤り再度喚いた。
「ならばこの呪縛を解いて、僕を家に帰せ」
「それは出来ません。その苦しい状況は貴方が招いた、謂わば自業自得の所作ですから、出来ない相談です」
私はせせら笑い反論した。
「ならば僕も自分の心を変えるのは止す。これでお会い子だ」
女性が言った。
「貴方は本当にエゴイストなのですね」
私はすかさず切り替えした。
「それはお互い様ではないか。第一貴女は僕を助けないと助からない謂わば一心同体の身ならば、僕を助けることは当然だろう?」
女性が言った。
「いえ、助けません」