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夢の心275
「万死するのが現実社会の常識じゃない。貴方本当に狂ってしまったのね?」と妻が冷笑して言った。
私は再度喚いた。
「ちょっと待ってくれ、僕はこの夢の迷路で白い闇にはまり自我崩壊して何度となく死んでいて甦ったならば、ここが現実であるわけがないじゃないか?!」
妻が冷笑して言いはなった。
「馬鹿な事言わないでよ。それが正に現実じゃない」
私は訳が分からず混乱して喚いた。
「現実では一度しか死なないぞ、万死するのなんて現実じゃない、そんなの在って堪るものか!」
妻が呆れ顔をして言った。
「何勘違いしているのよ。万死するのが現実じゃない、貴方こそ狂っているのよ?」
混乱する私はかぶりを激しく振り喚いた。
「そんなの現実じゃない、現実では死ぬのは一度なんだ、万死するのなんて現実であって堪るものか!」
妻が再度冷笑して言った。
「万死するのが現実社会の常識じゃない。貴方本当に狂ってしまったのね?」




