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夢の心253
「僕の心は生きたがっているのか。ならば僕の心自身が死神にもなり、天使にもなると君は言いたいのか?」と私は泣き笑い女性に尋ねた。
私は怯む心を奮い立たせ喚いた。
「僕の心は苦しむ事など望んではいない、それは僕自身が一番分かっている!」
女性が静かに言った。
「いえ、貴方の心自身が貴方を苦しめているのです。それは貴方自身の生きることへの架け橋ですから」
僕は息を吐き出し怒りを鎮めて言った。
「僕の心は生きたがっているのか。ならば僕の心自身が死神にもなり、天使にもなると君は言いたいのか?」
女性が頷き答えた。
「そうです」
私は再度泣き笑い言った。
「でも何度も繰り返すが、僕はもう苦しみたくはない、苦しみたくないんだ!」
女性が再度物静かに言った。
「いえ、貴方には苦しむ事が必要なのです。それで自分が犯した罪を明白に思い出し、償うしか助かる術はないのです」




