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夢の迷路  作者: 岩本翔
252/437

夢の心252

「私が苦しめるのではありません。貴方の心自身が貴方を苦しめるのです」と女性は言った。

私は再度怒鳴った。


「君だってこの迷路の化身だろう、違うのか?!」


女性が無機質な口調で言った。


「今度は開き直りですか。貴方はどうしても自分の罪を思い出したくないのですか」


私は喚いた。


「だから何度も言っているじゃないか、思い出せないものは思い出せないのだ!」


女性が言った。


「思い出して罪を償わないと、貴方は死にますよ、それでもいいのですか?」


私は顔をしかめて叫んだ。


「今度は脅しか?!」


女性が言った。


「脅しではありません。貴方にもそれは分かる筈です」


私は声高に怒鳴った。


「ならば尋ねるが、どうやって思い出せと言うのだ!」


女性が瞬きを繰り返してから言った。


「まだ貴方には苦しみが足りないようですね┅」


私は怯み尋ねた。


「まだ僕を苦しめるのか?」


女性が言った。


「私が苦しめるのではありません。貴方の心自身が貴方を苦しめるのです」








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