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夢の心233
「全てお前自身の心の反映なのだ」と迷路が蠢きつつ嘲笑い言った。
迷路が続けて言った。
「お前がいくら逆らっても無駄だ。我々はお前自身の心の声なのだから」
私はうろたえ言った。
「僕は何も覚えていない、だから何も悪くはない」
迷路が嘲笑い言った。
「お前の全ての記憶は我々迷路が食らい吸収して、お前はその結果、混乱してさ迷い、苦しんでいるのだ、愚か者め」
私は叫んだ。
「僕は死にたくない、死にたくない、死にたくない、死にたくない!」
再度迷路が蠢き嘲笑い言った。
「お前の心は人をひたすら蔑み、見下して、貪欲強欲冷酷で、快楽しか求めないからこそ、この迷路も、お前の心の反射鏡のように冷酷非情にお前を苛むのだから、お前自身の冷酷非情さがお前自身を苦しめているのを、お前は忘れているのだ、愚か者め」
私は自身の心の空洞をまさぐるが、やはり何も覚えてはいない。
私は小刻みに震えながら叫んだ。
「ならば僕が記憶喪失になったのも、この迷路のせいなのか?」
迷路が蠢き嘲笑いつつ言った。
「全てお前自身の心の反映なのだ」




