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夢の心223
「僕の心自体が夢の迷路なのか?」と私は迷路の中で女性に尋ねた。
道が幾重にも重なり重複して見える路地裏で私は眼を覚ました。
道は折り重なり、様々な方角を指し示しているのに、矛盾して同一に見え、そのどちらが正しいのか私には分からす、ひたすら混乱する。
そんな私の困惑する心に夢の迷路の女性が話しかけて来た。
「突破口を見付けるべく進んで下さい」
私は反論した。
「こんな道、本物なのかどうかも分からないので進めない」
女性が言った。
「それが今の貴方の心の道なのですから、進むしかないのです」
私は叫んだ。
「実体があるかどうか分からない道は道ではなく、進みようがないじゃないか?」
女性がおもむろに言った。
「それが迷路なのですから進むしかないのです」
私は困惑するままに喚いた。
「僕の心自体が夢の迷路なのか?」
女性が答えた。
「そうです。言うまでもありません」




