表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の迷路  作者: 岩本翔
222/437

夢の心222

「死ねば良かったのに」と妻としての愛人が遠くの方で言った。

散り散りになった桃の花ビラが黒い闇に変わり、その闇の中で私は苛烈な苛めから解放され喜悦の笑みを浮かべたのだが、その笑みを子供の白い闇の拳が打ち砕いた。


そのまま私の肉体は潰れ、捻れて桃の花の心として固まり目覚め、涙ぐみながら愛人としての妻にひれ伏した。


「逃げられないわよ」


子供達がけたたましく嘲笑い妻に呼応した。


「逃げる前に殺してやる!」


私は動転して恐怖の余り逃げ場所を探し、咄嗟にここは夢の迷路なのだから、ドアをすり抜けられると判断して、そのままドアに向かって全力で突進したのだが、激しく激突して弾かれ倒れ込み、失神してしまった。


だが失神したのに不条理にも遠くの方から妻の声が聞こえて来た。


「死ねば良かったのに」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ