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夢の心218
「私は私よ、腐れ外道さん」と夢の迷路の女性が子供の顔付きをして言った。
失意のままに私が家に帰ると、夢の迷路の女性が子供達を引き連れて出迎え、妻の声で言った。
「何のこのこ帰って来たのよ、腐れ外道さん?」
私は苦し紛れに弁解した。
「い、いや確かに愛人には会ったのだけれども、あそこは夢の迷路の袋小路だったから、連れて来れなかったんだ、すまない」
女性が言った。
「貴方はそれで家族愛に目覚めたのですか?」
私は驚き尋ねた。
「君は夢の迷路の女性なのか?」
女性が子供の顔付きをして言った。
「私は私よ、腐れ外道さん」




