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夢の迷路  作者: 岩本翔
208/437

夢の心208

「人違いですよ。私は夢の迷路の女性じゃありません」と夢の迷路の女性が答えた。

妻から愛人の居場所を教えて貰い、私はその住所を頼りに住宅街を一人歩く。


だが見慣れない住宅街なので、なかなか目当ての住所にたどり着く事が出来ず、気がつくと同じところをぐるぐる回っており、私は完全に道に迷ってしまった。


私は途方に暮れ、たまたま通り掛かった警官に住所を尋ねると、警官が失笑してから言った。


「旦那さん、この住所はこの区画ではなく、隣の区画ですよ」


そう諭され、私は赤面した後会釈して隣の区画に向かった。


程なく私は隣の区画に入り、住所を手探りで手繰り寄せつつ、歩いている内に不意に目眩がして、倒れそうになったのを一人の女性が咄嗟に支えてくれて、言った。


「大丈夫ですか?」


私はその女性の顔を見て驚き言った。


「君は夢の迷路の女性じゃないか?」


女性が首を振り否定した。


「えっ、夢の迷路ですか?」


私は畳み掛けた。


「そうだ、君は夢の迷路の女性じゃないか、何故君がこんな所にいるのだ?」


女性が答えた。


「人違いですよ。私は夢の迷路の女性じゃありません」



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