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夢の心176
「そんな貴方が私は許せないのよ。だから貴方なんか地獄に堕ちればいいのよ」と妻としての女性が冷たく言いはなった。
私は妻としての女性の言葉が白い闇の無の百花繚乱咲き乱れる花吹雪となり、私の心を散り散りに蝕むのを感じながら声を限りに喚いた。
「君はやはり白い闇そのものではないか、君は夢の迷路の申し子だからこそ、僕を取り殺そうとしているのだろう?!」
妻が再度あきれ顔をして言った。
「貴方は生き返っても、前のように自分のやった事を棚に上げて、被害者面してこちらを責め立てるのは、どう考えてもお門違いでしょう?」
私は白い闇の花吹雪に心が砕かれ蝕まれるのを避ける為にかぶりを激しく振り喚いた。
「僕は何も覚えていない、だから僕は何も悪くはない、悪いのは君の方だろう?!」
妻が私を殺意を込めた目で睨み付け言いはなった。
「そんな貴方が私は許せないのよ。だから地獄に堕ちればいいのよ」




