表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の迷路  作者: 岩本翔
171/437

夢の心171

これが白い闇の自我崩壊の始まりだと感じ、私は小刻みに震え出した。

妻がいるリビングに足を踏み入れたのと同時に私は桃の花の心になり、その心が花吹雪さながらに散り始めた。


私は確かに妻に対峙して立っているのに、その視線の中に己の心の桃の花が散って行くのが重なるように見える。


どちらが夢で、どちらが現実なのか区別がつかない重なりあった夢うつつの夢幻を前にして私は愕然とする。


心は実際に実存として見えるものであり、その桃の花の心が花吹雪のように散って行くのが妻となって重なりあうように目の前にいる。


これは白い闇の自我崩壊の始まりだと感じ、私はその恐怖に小刻みに震え出した。


その様子を見て妻が言った。


「じろじろ見ないでよ、気色悪いわね」


私は震える声で訴えた。


「す、すまない、助けてくれないか?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ