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夢の心153
「貴女を僕の心の声だと思うのは止そう」と私は改めて言った。
私は続けた。
「だが、僕はやはり止そう┅」
女性が訝り尋ねて来た、
「何を止すのですか?」
私は息を吐き出し言った。
「貴女が僕の心の声である事を僕は信じるのを止すのさ」
女性が怪訝な声色で尋ねて来た。
「何故ですか?」
、
私は答えた。
「僕は僕自身を敵に回すのは、僕の心に嘘をついている事にはならないからな。貴女を全くの他人として扱った方が、僕は自分の心に嘘をつく事になるじゃないか」
女性が間を置き答えた。
「でも自身の心の声を矛盾して他人と捉えれば益々夢の迷路は混乱を来たすのではありませんか?」
私は答えた。
「いや、僕は自分の心に嘘をつき通し突破口を開いて見せる、必ず」




