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夢の心124
「無理強いされれば反発するのが人の心ではないか!」と私は喚いた。
現実に夢が入り込み、夢に現実が入り込んでいる、そんな混乱状況の中、私は喚いた。
「この迷路の突破口が新たなる夢の迷路でも、夢から夢への突破口があるという事か?」
妻もどきの女性が答えた。
「貴方の心次第です」
私は声を大にして嘲笑い言った。
「又他者への愛か。今の僕には自己愛しかない。それがこの迷路を形作っているというならば、他者への愛を無理強いする貴女の責任だろう?」
妻もどきの女性が尋ねて来た。
「何故私のせいなのですか?」
私は喚いた。
「無理強いされれば反発するのが人の心ではないか、違うのか?!」
妻もどきの女性が言った。
「ですから全部ひっくるめて、貴方の心次第なのです」




