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夢の迷路  作者: 岩本翔
122/437

夢の心122

「生も死もありません。あるのは夢の迷路だけなのです」と妻もどきの女性は言った。

妻もどきの女性が続ける。


「生は死であり、死は生なのです。だからこそ、ここはその狭間である夢の迷路なのです」


私は狂おしく再度尋ねた。


「ならば、この夢の迷路を突破したら僕は死ぬのか、生きるのか、そのどちらなのだ?!」


妻もどきの女性が答えた。


「生も死もありません。あるのは夢の迷路だけなのです」


私は再度狂おしく尋ねた。


「ならば尋ねるが、夢の永遠遡行が夢の迷路なのか?!」


妻もどきの女性が答えた。


「そうです」


私は泣き笑い混乱しつつ尋ねた。


「この夢の迷路は突破出来ないのか?!」


妻もどきの女性が微笑み答えた。


「貴方次第です」

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