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夢の心118
心療内科医が白い闇の不気味な声で「適応障害ですね」と和は問診され、私は震え出した。
その足で私は妻と一緒に精神科に赴いた。
心療内科の医師が私を問診しながら言った。
「以前よりは大分良くなっていますね。今の所見としては適応障害がありますね」
その医師の声が私には白い闇の不気味な声に聞こえた。
私は思わず尋ね返した。
「先生、その適応障害というのはどんな病気なのですか?」
白い闇の不気味な声で医師が答えた。
「そのままですよ。環境に適応出来なくなる病気です」
妻が尋ねた。
「薬で治るのですか?」
医師が答えた。
「いえ、適応障害に効く薬はありません」
私は医師の言葉を聞いて小刻みに震え出した。




