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夢の心104
「夢の迷路には偶然性しか無いではないか?」と私は妻に逆らい言った。
妻が白けた顔をして言った。
「そんなのは信じられないわ。貴方には二面性があるじゃない?」
私は逆らい言った。
「二面性と言うか、狂っているからこそ、本物の愛にたどり着けるかもしれないではないか?」
妻が冷笑して言った。
「偽物の愛を演じている貴方の、人間味の失せた狂って空っぽの心に、本気の愛なんか生まれるわけが無いじゃない」
私は反論した。
「狂って、、空っぽだからこそ、偶然そうなるかもしれないではないか?」
妻が言下に私の意見を退けた。
「そんなのは有り得ないわ」
私は逆らい続けた。
「夢の迷路には偶然性しか無いではないか?」
妻が念を押し言った。
「有り得ないわ。第一ここは現実だもの」




