表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夜街と夜星(短編集)  作者: 炉灯夜 光都
1/2

夜空と夜星

これから色々な短編を書いていきたいです。

電車の通る音。街の騒ぎ声。夕日を山に押さえ込むように、夜空の暗闇が広がる。

一瞬、街は暗闇に包まれたかと思うと、人工的な輝きが光る。その輝きは昼間の

太陽よりも眩しい。空から街を見おろす月は、この輝きを蛍のようだと

思っているに違いない。小さな光の集合体。その光が集まれば集まる程、一層に輝きを増す。

このカフェの光もその一部なのだろ。不意に、目の前の席に君が現れる。

(遅れてごめん)多分そう言っている。店員が来る。

(パフェを二つ。これで君もいいよね?)首をゆっくり下に下げ、すぐに上に上げる。


時計の針が少し回った頃、君は一つの人工的な光の中から出て、光の集合体の中に居た。

誰かのため息かと思う程の小さな風が、街の騒ぎ声の張本人達の間を通り抜ける。

それはまた、君も例外ではなかった。

(あっ)君が首に巻いていたマフラーが舞う。君は周りも見ずに急いで

道路のマフラーを追いかけた。

自動車

(あっ)それは誰が発した声だったかは、分からない。


真っ暗な廊下に、泣き崩れるおじさん、おばさん。白衣を着た「いかにも」というような人。

そして一緒に居たにも関わらず、何も出来なかった人。その人を、誰一人として攻める事は出来なかった。


電車の通る音。街の騒ぎ声。夕日を押さえ込むように、夜空の暗闇が広がる。

一瞬、街は暗闇に包まれたかと思うと、人工的な輝きが光る。その輝きは昼間の

太陽よりも眩しい。空から街を見おろす月は、この輝きを蛍のようだと

思っているに違いない。小さな光の集合体。その光が集まれば集まる程、一層に輝きを増す。

このカフェの光もその一部なのだろう。だが、

不意に君が、目の前の席に現れる事は

もう、二度となかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ