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虚偽の扉

作者: ヒーロコン

私の家には一つ開かぬ扉がある。

立て付けが悪いのが原因だと私は思っていたがどうやら違うのだと聞いた。


扉は押して開ける型で、ノブが付いている扉だ。

家を建設したのは、今から凡そ二百年以上。

江戸程の時代に建てられた、百三重坪もの屋敷である。


外装、内装共に、木造で質素な感じだ。


とはいえ、開かない一つの扉以外には壊れた箇所も無く、入れない部屋もない。

そんな部屋、普通なら扉でも壊して入るだろう。

しかし私の家系ではノブに手をつけたものは居ない。


今まで私はその扉は当たり前のようにあるも

のだと思っていたが、

唐突に気になってしまい、不眠気味であった。


疑問は多くある。

まず、ノブが付いているということは、

恐らく江戸頃に付けられていた物では無いだろう。

それは対して問題では無い。


あとは、あの扉は開けようとするとどうなるのだろう。

では扉を開けに、行こう。

率直に感情に身を委ね、扉に向かった。


扉に行くには一本の長い、窓等一切ついていない灯りが無いと、殆ど何も見えぬ廊下がある。

灯りを持ち、長い廊下を歩いた。


その廊下は、手入れがされてないので

かなり汚れていた。


途中、一枚の紙を拾い扉の前にきた。

紙は和紙で、茶色よりの色をしている。


書いてある文字は読めなかったのだが、

家系図らしきものが書いてあり、

枠に名前が書いてあった。


これは、私の家の家系図だろう。

そう判断したのだが、気にかかることがあった。

私の名前以外に苗字だけが書いてあり、

名前が分からない。


今はこれは不要だったので、

兎に角目の前の扉に視線を寄越した。


行動も合わさり、ノブに手を伸ばし回す。

金属が擦れる大きな音がなった。


この扉、実は開くのではないのか。

私は今までの疑問が、

自分の行動で晴れそうな気がした。


ノブを捻ったまま押す。

ドアは大きく軋んだ音を鳴らしている。


大きい軋んだ音は、

段々

段々、段々大きく


段々、段々大きくなっていった。

耳が痛い。


遂には軋む音は突然消えた。


何故だろう。

扉は開いたのだ。

扉は開いたのだ。


それだけを確認し、扉の中に私は倒れた。



家系図は苗字になった。



「そこの家の表札、嘘らしいよ」








解釈

自分で書いておきながら、

自分でしか分からないんじゃないと思い、

解釈を付けておきます




簡単に言ってしまえばこの扉を開けると、

存在が消える扉でした。


なので名前も消え、家系の人間では無くなる訳で、家系図からも名前の消失です。


主人公は、家系上最後の人です。


眠気で意識が朦朧としておりまして、

文章が不明になっておりますが、初めて書いた短編です。


文を読んでいただき感謝申し上げます


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