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ごほうび  作者: choco
17/24

亜莉 4

 *** Ari ***


今日は 自主練の日で、


「おい、カズ どこだ? あいつ また、使った分 あのままにしやがって」


「今日はカズヤ 来てないよ」

「は? 何で?」

「あいつが 休み?」


私が そう答えると、まわりにいた数人が 驚いた顔をした。

それは そうだろう。 これまで、カズヤが自主練を休んだことなど 一度もない。


「デートじゃないんすか? 昨日 レイカと電話してたし」

「ちょっ、おま…っ!!」


私たちの会話が耳に入ったらしい後輩が、話に入ってきた。


「もう しょうがないなぁ、この時期にサボリなんて。

 でも あんたらは、がんばってよ。 次 レギュラーかかってんでしょ?」


内心の動揺をかくして、彼らには 笑って見せる。


…大丈夫。 普通にできてる。 えらいぞ、私。


そのまま 振り返って戻ろうとすると、少し離れたところから、シュウとタカシが 私を見ていた。

二人そろって ため息を吐く。 


「……」

…何よ、やなやつら。 彼ら相手じゃ、さすがに どうしようもない。


くやしまぎれに 二人には思いきり あっかんべーをして、走って美緒の所に戻った。



  * * *


「甘いの好きなんでしょ。  行きましょーよ、俺らが おごりますって」


「好きだけど… んー、今日は美緒と買い出しだからなぁ。 明日は?」

「ダメダメ、明日にはまた ジャマ者が… あ、いや…」

「何よ、それ」


「…だからさぁ、カズ先輩だって レイカとよろしく やってるんだからさ」

「…カズヤは 関係ないと思うけど」

「そうでしょ? だから 俺らも…」


「あんたたち、いい加減になさい。 亜莉は 用事あるって言ってるじゃない」

「えー、美緒先輩が いいって言ったんじゃ…」

「もう、しつこくしないの!」


美緒が 後輩たちを追い返し、ようやく静かになった。


「なに? 美緒、あの子らに 何か言ってたの?」

「え? …さあ?」


「? ふーん…

 …ふふ、でも あの子らの話聞くと、本当に カズヤに彼女 出来たみたいだよね。

 やっぱ そーいううわさって すごいなぁ」


「…ねえ 亜莉、あなたはそれでいいの?」


心配そうに のぞきこむ美緒に、私は笑って見せた。


「私ね、ずっと頑張ってきたカズヤへの ごほうびだと思うんだ」

「ごほうび?」


「ん。 だって、あのレイカとって、すごいことと 思わない?

 そんなことなかなかないでしょ?」

「…ちょっと待って、亜莉… シュウ!」


ドアが開いて、シュウとタカシが入ってきた。


「もう、やらしいな…」

「そんなこと言うなよ、わざとじゃないって… ごめん、亜莉」


私は、ちょっと笑って 首を横に振る。

タカシは 何も言わずに 空いているイスに座った。


「…シュウには、もう たくさんスカウト来てるし、タカシも 推薦ほぼ決まったんでしょ?

 すごいよね。 おめでと」


二人は、少しだけ 顔を見合わせた。


「あのね、カズヤも 中学から、本当に ずっとがんばってきたんだよ。

 レギュラー外れたときだって、一度も休んだことなんかなかったし。

 故障したときだって、一人で家でずっと練習してたんだ。

 だからね、カズヤにだって そのくらい、ごほうびあってもいいと思わない?」


あの時、レイカが カズヤを訪ねて来た時、カズヤは驚いて、それから すごく嬉しそうに笑っていた。

試合に勝った時のような、輝くような笑顔で。 私の大好きな、太陽みたいな笑顔で。



「ごほうびねぇ… あいつは あれじゃ満足しねーと思うけど」


ふいに、タカシが言った。


「え? そ、それは… い、いくらなんでも 贅沢すぎるんじゃない?」


意外な意見に、思わずどもってしまう


「そうだな。 それ以上を手に入れたいなら、あとは あいつのがんばり次第だな」


シュウがそう言うと、あとの二人は なぜか苦笑した。


この話は、次々回<亜莉5>に続きます。

時期の設定を きちんと考えてなかったので、なんか妙なことに… どうしよう?^^;

高三の夏くらいでしょうか…?

スカウトとか推薦とか、部活いつ引退すんだ?とか、受験生じゃねえのか?とか…

あまり 突っ込まない方向でお願いします<m(__)m>

次回は レイカです。

次回、更新が遅れます。すみません<m(__)m>

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