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40:乱入


Unknown


全てが燃え盛る中に立つアスラとヘリオス、そして2人に挟まれるように立っているルシファー。

2人の額に溜る汗はヘリオスが燃やした炎からではない、ルシファーの強さを知った恐怖からの汗、逆にルシファーの汗はヘリオスの炎による汗だ。


「来ないのか?それなら俺から―――」


あっという間にヘリオスとの距離を詰めるルシファー、ヘリオスは棒立ちのままルシファーの髭切に両断された、が、揺らいで消える、そしてルシファーの背後に現れ斬りかかる。


「なかなかだ」


ルシファーはギリギリでもう片方に持った髭切でヘリオスの斬撃を防ぐ。


「コレで終わりよ!」


アスラはルシファーに夜叉丸を突き刺した。


ズズズズズズズズズズズズズ


ルシファーの霊体を吸い込む夜叉丸、そしてアスラの髪の毛はより一層赤みをおびる、それはルシファーから吸い取った霊体をそのまま自分のものにしているから。


「燃え尽きろ!」


レーヴァテインは激しく燃え始める、辺り一帯を呑み込むような大きな炎と化し、ルシファーはその炎に呑まれ肌を焦がす。


「愚かだ、実に愚かだ」


ルシファーは髭切を振り上げた、そしてそのまま地面に向かって振り下ろす。


「エクスプローション【爆発】」


髭切はヘリオスの炎をも吸って凄まじい爆発を起こす、それは通常のとは比にならない程の力で2人を吹き飛ばす。

ルシファーの周りは深くえぐれその力の強大さを物語る、2人は何とか受け身を取るが火傷による体力の消耗は激しい。


「愚かな妹よ、俺に刃を向けた事を後悔しろ、貴様には俺に勝てる道は残っていない」

「それなら、一気に終らせるわよ」


アスラは夜叉丸を左手に持ち、右手で腕輪に触れた、そう、悪魔特有の得物の複数顕現、…………しかし、何も起きない、本来ならば夜叉丸がもう一振り顕現されるはずなのだが、その気配は全くない。


「やはり愚かな妹だ」


ルシファーはアスラに近付くと左手を持ち上げ、アスラの目線にあわせる、アスラの目に映った腕輪は悪魔のものではなく、神のもの。


「な、何で戻ってるの?」

「俺を殺したからだよ」

「貴方は死んでない!だってこうやって生きてるじゃない?」

「だが貴様は神に戻っている、それは何故だ?」


アスラもとい阿修羅は必死に考える、ヘリオスはその空気に入れずにいるが、阿修羅から若干の笑みが溢れた。

阿修羅は手首だけで夜叉丸を右手に投げると、そのままルシファーの首を斬り落とした。


「愚かな妹だ、何度やっても同じ事」

「はぁ、貴方勘違いしてるんじゃない?不老不死で傷が治るわけないじゃない、悪魔の巫女の血ってただの馬鹿みたいな回復能力じゃないの?生命をも回復させるようなゴキブリ以上のしぶとさ。

つまり、貴方は死ぬ、無敵じゃないって事よ」

「ハハハハハ!それは面白い仮説だ、しかし―――」


ルシファーは首を拾って体に接着した。


「プロテクティブ【防護】」

「それ、完璧じゃないんスよね?」


ヘリオスも笑みになっている、阿修羅とヘリオス、それは自信に満ち溢れた神選10階の証。


「ダグザが言ってたッスよ、神技にも許容量があるって、阿修羅のが良い例ッスよ、どんな神技にも使用時間、使用範囲、耐久度は決まってる、つまり、プロテクティブ【防護】もいつかは破れるって事ッスよ!」

「そうと分かれば私達2人相手はキツイんじゃない?」

「俺をナメるのもいい加減にしろ、貴様らが思っているほどこのルシファーは脆くはない、そんな事が分かったところで貴様らに勝ち目はないのだからな」


ヘリオスと阿修羅は走り出した、阿修羅は一瞬でルシファーとの間を詰めると、腹に夜叉丸を叩き込む、当然の如く夜叉丸の刃は全くルシファーには通らない。

ヘリオスは首元に斜めに斬り下ろすが例の如くルシファーに傷は付かない。


「これならどうッスか!?」


レーヴァテインが激しく燃えだす、渦を巻くように3人を包み込む、流石の阿修羅でも熱いと感じるくらいの強力な炎。

阿修羅は片足を上げてルシファーの顔を蹴ろうとしたが、ルシファーに足を掴まれてしまう。


「受け身は性に合わない」


ルシファーは足を持ったまま阿修羅を投げ飛ばした、そしてヘリオスの首を掴んで持ち上げる、手を離すのと同時に蹴り飛ばした。

飛ばされた2人に挟まれるように立つルシファー。


「コレで分かったか?勝ち目がない事に」

「俺達はまだまだピンピンしてるッスよ?」

「私達の事だってナメないでほしいわね」


再び挟み打ちで斬りかかる、全くルシファーには刃が通らないが、二人はひたすら斬り続ける。


「あぁ、何とも愚かだ、勝てぬとわかっていても必死にあがき続ける、絶望、それを認めろ」


ルシファーは阿修羅とヘリオスの得物、夜叉丸とレーヴァテインを握った、ビクともしない得物、ルシファーは不気味な妖しい笑みを浮かべる、そして握っているから手からは血が流れ出した。


「ヘリオスチャンスよ!」

「そうッスね!プロテクティブ【防護】が解けたッスよ」

「甘いな」


ルシファーの夜叉丸とレーヴァテインを握る手に力が入った。


「コラプス【崩壊】」


二人の得物が砕け散った、阿修羅は空かさず腕輪に触れようとしたが、ルシファーに蹴り飛ばされてしまった。

そしてルシファーはヘリオスの左腕を掴むと持ち上げる、髭切を顕現すると二人は睨み合う。


「2度死ねるなど光栄と思え、なかなか出来ない体験だ」

「ヘリオス!」

「大丈夫ッスよ」


ルシファーの髭切はヘリオスの腹を貫いた、ルシファーが手を放すと、ヘリオスは淡く笑いながら地面に倒れこんだ。


「いやぁぁぁぁぁぁぁ!」


阿修羅はルシファーを押し退けてヘリオスに近寄った、ルシファーは髭切を消すと更に血が流れ出す。


「ヘリオス!お願い、………死なないで」

「大、丈夫ッスよ、まだ、ま、だ、死ねな………スよ」


ヘリオスの腹から流れ出す血を必死に手で抑えようとする、しかし無情にも血は止まるところを知らず阿修羅の手を真っ赤にした。


「嘘、嘘よ、もう死なないで、嫌だよ」

「よゆ、う、っす、………しな、ない、……………っす……………………」

「ヘリオス?ねぇ、ヘリオス!」

「………………………………」


阿修羅はヘリオスを抱き締めて泣き叫ぶ、それを見て高々と笑うルシファー。

阿修羅は手で顔を覆うとヘリオスの血で真っ赤に染まった手が視界に入る。


「…………………ち?」


阿修羅は何かを思いついたかのように夜叉丸を顕現する、そして自分の手首に傷口を作った。


「愚かな妹だ、もう貴様は悪魔ではない、血も意味を成さないんだよ」


阿修羅は無言で傷口から滴り落ちる血をヘリオスの口の中に入れた、しかしそれは喉を通らずに口から流れ出す。

阿修羅は頬を真っ赤にすると舌打ちをした、傷口に吸い付き口の中に自分の血を含む、そして、ヘリオスの唇と阿修羅の唇を重ねた、阿修羅は直接ヘリオスに血を流し込んだ。


「どのような事をしてもそいつは助からない」


阿修羅は口角に付いた血を親指で拭い払うと、真っ赤な顔でルシファーを睨んだ。


「やってみなきゃ分からないじゃない」

「ほぅ、女らしい顔も出来るんだな」

「う、うるさいわね」


阿修羅は夜叉丸を握った途端、女の顔から神選10階の顔に変わった。

阿修羅は走り出すと片手で夜叉丸を握り始める、そして、ルシファーを下から蹴り上げた。


「―――――――――クッ!」

「神技、解けてるわよ」


阿修羅はもう一度、更に高くルシファーを蹴り上げると同時にルシファーの心臓を夜叉丸で貫いた。


「無駄な事を」

「ヘリオスが諦めなかった、だから私も諦めない!」


素早く夜叉丸を抜くと、未だ空中にいるルシファーの首を撥ねた。

ゴロリと転がるルシファーの首と体、例の如くルシファーの体は起き上がり、首を広い上げると体にくっつけた。


「動く暇を与えなきゃ良いのよね」


阿修羅は走り出して夜叉丸を振り上げた。


「プロテクティブ【防護】」


夜叉丸が触れる前に無敵状態になるルシファー、阿修羅は離れようとしたが、それよりも早くルシファーが阿修羅を蹴り飛ばす。

そして今度はルシファーが追い討ちをかけるように走り出す、阿修羅が体制を立て直した時、ルシファーは既に髭切を突き出していた。

阿修羅は夜叉丸で受けるが、その力の前に歯が立たたずに夜叉丸を放してしまった。

無防備になる阿修羅、既にルシファーは切り返している、今から腕輪に触れて夜叉丸で防ごうとしても間に合わない。

























「ベロシティ【光速】!」


目を瞑っていた阿修羅は聞き慣れた声を聞いてゆっくりと目を開ける、そこには目一杯に穴の空いたダウンベストを着た、そう……………


「ヘリオス!」

「待たせて悪かったッスね」

「何故貴様が生きている?腹の風穴は………」


ヘリオスは笑顔で無傷の腹に触れる、相変わらず浮き上がるくらいの筋肉の黒い腹。


「何か治ってたんスよね?」

「しかし貴様が飲んだのは神の血だ!悪魔の血じゃなきゃ生き返らないはずだぞ!?」

「いやいや、勝手に殺さないでほしいッスね、俺は死んでないッスよ」


ルシファーは一旦間合いを取ってヘリオスを牽制する。


「まさか、神の血は全ての傷を治すのか?」

「だとしたら何よ?」

「俺とは違うという事だ、………………次は確実に殺す」

「あは、はは!ハハハハハハハハハハハハ!」


ヘリオスは高々と笑う、二人はその異様な笑い方にすごんでしまった。

ヘリオスはニヤリと笑うとレーヴァテインの刃を自分に向けた、上目使いでルシファーを睨む。


「お前に殺されるくらいなら…………」

「ヘリオスやめて!」


ヘリオスは笑ったまま自分の体をレーヴァテインで切り裂いた。

















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