熱血少女 参上!!
段々薄れていく意識の中で 葵は不思議な声を聞いた。
「ヘイ!そこのYou。神様なめてもらっちゃこまりますゼ〜」
『な…何!?』
その途端あたりは光に包まれていた。
目を開けると横には自分がいた。
『………へ!?』
しかも葵の背中には黒くてツヤツヤひかっている翼が生えていた。
『ナニコレ!?』
普段冷めている葵も、こればっかりは 驚くしかなかった。
『私は…死んだの?』
すると耳元で声がした。
「わっっっ!!!」
ビクッ 葵は仰天した。恐る恐る隣をみると、これまた仰天。
そこには赤毛でクリンクリンしたショートヘアに赤い瞳をしたパンクな少女が立っていた。
「へへ!驚いた?」
「……………あんた誰!?何者?」
「へへ〜それが秘密なんだな〜!」
葵はその言い方が妙にムカついた。
そして赤毛の子は続ける。
「そこで本題!!死にたい?死にたくない?」
「は?は?は?は?」
葵はもうパニックだった。
「あんねー、死んだらあたしの正体教えてあげてもいいかな〜。」
「死ぬっつったってどうやってよ。」
「簡単!あたしが少し空手チョップするだけで死ぬよ☆」
『いや死ぬよ☆じゃね〜だろ!空手チョップって何!?』
今気付いたが周りの人には翼つきの葵と 赤毛の少女は見えていないらしい。
みんな必死に救急車をよんだりしている。
「もし…死にたいって言ったら?あの世に行くの?」
すると少女はスゴい事を言った。
「行かないよ〜!葵は特別だから!死んだ方がかえって楽しいかもね♪」
『死んだ方がかえって楽しいってどゆこと!?』
葵は神妙な顔で言った。
「死んでからのお楽しみってワケ?全部。」
すると少女は笑いながら言った。
「へ〜!君面白いね♪で?死ぬの?」
葵はためらいなく言った。
「じゃあ、死んでみようかな」
『まあ、友達もいないしね。』
心の中でつけたした。
すると少女はキリッとした顔で言った。
「よし!オッケー!」
するとフワッと宙に舞い上がり空中で一回転。回転した勢いのまま、葵にチョップを喰らわしてきた。
「え゛ーー!?ちょっ待って!」
そう言った時にはもう、チョップがクリティカルヒットしていた。