契約者の心理戦
最近、奈々はトランプを姉貴とよくやっている。最初はババ抜きくらいしかやらんかったが、今のでは大富豪やらポーカーやらと様々やっている。俺は心理戦だと顔に出るタイプだから今までババ抜きはやらんかったが、
遂に誘われてしまった。
「おい、美鶴早くしろ!」
こちとら家事全般で忙しいというのに遊びにまで付き合わなければいけないなんてな。
「あいあいわかったよ」シュッシュ
シャッフルも出来ないのに何故トランプをやろうと思ったのか、それは好きなアニメにトランプで扱うキャラクターが出たのが影響らしい、なんとも子供らしい理由だろう。
「ほれ、カードわたりきったな」
「うむ」 「わたったぜよ~」
「じゃあ、時計回りな」
さて俺から見て左が姉貴、右が奈々。最初に取るのは奈々からか、そんで俺は今6枚かそしてババを持っている
「じゃあ取れ」
「ふむ、、、我のターンドゥロォー!」
別のゲーム始めやがったぞこいつ、それでだ取ったのはババじゃないか。
「ほら姉貴出せ」
「ほれ」
あ、2揃った。
このまま順調に減っていった、、、
そして残ったのが俺と奈々。俺は今ジョーカーと4がある、相手ても残り2枚ある、、、
ちょっとまてよ
「おい奈々、カード見せろ」
「はぁ?トランプ全くやらんからってルールもしらんのか」
「ちげーよ!この状況違和感しかねぇだろ!」
「んー?どったの美鶴」
「姉貴も見てわかるだろ!奈々お前、、、」
「もしかして?」
「ババ抜いてないだろ」
「あ、忘れてた、、」
そりゃそうだ、じゃなきゃ有り得ない
「ババが2つの状態でババ抜きやっても意味無いだろ」
「ふ、不覚、、、」
本当に不覚だっつうの、、、、。
「じゃあ、私の一人勝ちね」
まぁそうなる、、、のか?
「奈々ちゃんと美鶴には買い物に行ってきて貰います!」
「待て、食料品ならさっき買ってきたけど」
「いやちゃうちゃう、最近PCのマウスが反応しなくなってさぁ新しいの欲しくてね」
「代金は渡しとくね~」
それなら先に言ってほしかった、、、
「てかネット通販じゃダメなのか?」
「んーダメ」
何でだよ。なんて聞いても誤魔化しそうだ、しょうがない買いに行くか。