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魔法世界の機甲師団  作者: 林田遼太郎
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科学の奴隷

 ……今回支給されたカートリッジは

 「呪詛カース」、「束縛バインド」、「衝撃インパクト」の三種か。

 

 束縛と衝撃はいつも支給されているが呪詛カースなんて

 渡されたのは初めてだな。


 おまけに最新型の自動詠唱具(オート・アーマー)一式まで配給ときたもんだ。

 今回の任務はそれだけ重要ってことかね。

 

 ……ふふふ。

 いい時代になったもんだぜ。

 幹部にのし上がる日もそう遠くないかもしれねぇ。

 心が躍るね。

 

 

 研究所の個室でオレは今回の任務を頭の中で反芻する。

 

 …いや、時代遅れのエルフを一人持ち帰る(・・・・)だけだ

 気負う必要なんてねぇ。

 魔法はもう、俺たち人間のモンだってことを分からせてやる。

 上位種がナンボのもんでぇ

 むしろブッ殺せないのが残念なくらいだぜ。


 ……いや、まてよ?

 そういえば、だ、

 どうしてエルフは殺しちゃあいけねぇんだ?

 

 今まで俺たちは邪魔な奴らを何人も闇に葬ってきたはずだ。

 工場の建設に判定した大馬鹿地主。

 環境がなんだかんだとケチ付けたバカな学者共。

 魔法の大量生産に反対した神父とシスター。

 人間だけじゃねぇ、資源の採取を邪魔する原生生物だって

 何種類も根絶やしにしてきたってもんだ。

 

 そうだぜ、冷静に考えてみりゃあ一番邪魔なのは

 魔法の所有者だったエルフ共じゃないか?

 っていうか、こっちが何かする前にいつの間にか居なくなってたような。

 所長が手を回したのか?

 いや、そうだとしたら、どうして

 わざわざエルフを生きたままかっさらってくる必要があるんだ?

 そもそもたまーにココに運ばれてくるエルフ共はどうなってんだ?

 

 ……まぁどうでもいいか。

 どうせ幹部殿たちのペット(・・・)にでもなってんだろ

 女エルフはどいつもこいつも無駄に美形だからな。

 まぁ出世すれば全部わかるってもんよ。


 考えるよりも先に行動だぜ。

 明日の夜に備えておニューのアーマーの付け心地を試してみるかな……。

 


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