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凍てつく大地に眠る猫
いつも学校に向かうために通っている公園の片隅
いつもと変わらない風景
いつもと変わらないざわめき
いつもと変わらない匂い
そいつは突然現れた
ある冬の凍える朝に
そいつはぼろ雑巾のように現れた
かすれるような小さな泣き声
じっと私を見つめるその瞳は
私に助けを求めている
私はそいつを助けない
面倒を見るなら一生
それがそいつに対する私の礼儀
それが出来ない私は今は会釈をして
そいつのそばを通り過ぎるだけ
三日後の朝
姿が見えないそいつを探して
道の脇の入り込む
そいつは静かに横たわっていた
凍てつく大地に眠る猫
私もいつか凍てつく大地に眠る日が来るだろう
そのときは一緒にこの大地を駆け抜けよう
ねこじゃらしを追いかけながら




