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許されざる理由
地の果てに炎が立ち上る
空から降り注ぐ白燐光の雨
地を轟かせる雷鳴
這い回る鉛白の煙
逃げ惑う異国の人々
泣き叫ぶサイレンの音
バラバラになった子供の体を拾い集める母親
頭が半分欠けた子供を抱える父親
赤黒い血に染まり泣き叫ぶ子供
聖地に向かってひたすら祈りを捧げる老婆
手にしたナイフをかざし立ち向かう翁
私は彼らに手を差し伸べられない
例え彼らが冷たい大地に眠るとしても
私はなにもすることはない
あなたもなにもしないだろう
誰も何もしないでいる
大地に眠る猫のように
地獄はあの世にあるんじゃない
地獄は今この世に存在する
信じるものの違いだけで
人は人を殺していく
神は彼らを許すのだろうか
私は彼らを許しはしない
そして何も出来ない私を許すことは出来ない
許せない理由は私の中に
許せない理由は信じるものの中に
ア~メン




