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叫ぶ声が届かない
鳥がさえずり草木の花がほころぶ
風は温かく空はどこまでも青い
見渡す限りの草原の真ん中で
僕は一人たたずむ
誰も僕のことなど気にしていない
世界は僕に関係なく回っている
時間だけが過ぎていく
なのに僕はここで叫んでいる
自分の心の内を開放するために
僕はここで叫んでいる
けれどその叫び声は誰にも届かない
僕の叫ぶ声は誰にも聞こえない
確かの声を張り上げているのに
僕の声は誰にも届かない
あの僕を拒絶した世界から
必死に逃げてきたのに
この世界でも僕は一人ぼっち
空に浮かぶ青い月はそんな僕を見つめて
いつも笑っている




