6話 回想終わりっ!
〜よくわかるあらすじ〜
でっけぇ鎧が降って来た
Fin
そんで今に至るってワケだ、回想終わり!
あー、もう一度自己紹介をしとこう、
俺の名前は本藤義仲。
思い返してみたらぜんぜんナウィスなんかじゃなかった、ただのガイさ。
よし、とりあえず一旦敵の分析だ。
この巨大鎧、確かにパワーはスゴイが、スピードが遅い。
なんだか武器の重さに振り回されてる感じだ。
まぁ、自分の全長とおんなじくらいのハンマーなんて
使ってたらそうもなるだろう、鎧も重そうだし。
これだったら大丈夫だろう、隙を見て逃げるかな。
いやだって、こんなん勝てるわけないやん。
さっき顎殴ったオッサン2人分くらいデカいんだぜ?
しかもピッカピカの鎧纏ってるし。
まぁ金属部分は胸とか肘、膝から下とか、
そう言ったとこにしか纏ってなく、他は革鎧っぽいが。
無理よ無理、俺は現実が見れる男だ。
いくらパワーアップしたとはいえ、中堅の冒険者くらいの戦闘量じゃ歯が立たんぜ。
だが一撃入れるくらいはできそうだ
俺はハンマーを振り切ったタイミングで接近しそのままジャンプ、腹の辺りの鎧の隙間にゲス男のナイフを突き刺す。
腹のあたりの革の部分によく磨かれた刃物がブッ刺さっる。
デカ鎧はハンマーを手から滑り落とし、傷の部分に手を当てうずくまった。
ナイフは長い物ではなかったし、内臓が集まってる部分は避けた。
それに、あれほどの重量の中で動き回れるのであれば、
おそらく鎧の下も筋肉という第二の鎧をまとっているだろう。
であるならば死にはしないはずだ。
俺はうずくまり、動きを止めた鎧を確かめると、背を向き、全力で逃走した。
先ほどの女はいなかったので、無事に逃げたのだろう。
淡い光に向かって、薄暗い路地裏を駆け抜ける。
通路を進むにつれ強くなっていく光に祝福され…
俺はブォンと何かが風を切る音を聞き、しゃがんで頭上を飛んでいくハンマーを見送った。
「あぶね ぶっ
グアァァァァァァッッッッッ…
浮遊感を感じ、直後何かにぶち当たって止まった。
背中が痛い。あの時感じた「熱さ」とは違うので、
さすがに腹に風穴は空いていないと思う。
でも痛かった。
痛い、痛い、痛い、痛い、なんで、あれ?なんで?
背中の痛みはそのまんま、身体中にも痛みがまんべんなく来た。
目を開けると腹に手を当てた鎧が右足を上げ、天に直立しているのがわかる。
どうやら蹴られて激しく回転したようだ。
あれ?そーいやなんでこんなれいせいにいられるんだ?
きづいたらからだのいたみがなくなっていた、
なんだかからだがおもい、でもなんだかきもちよくなってきた、あ、あ、あ、もう、あ、
あ…
義仲くんは痛い目にしかあってませんね。