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2話 危険な村

「動くな、打つぞ!」


私は知らずに危険な村に入ってしまったのです。


民族衣装の村人と目が合ったらいきなり弓矢を出し、足元に矢を射ってきました。

え?いきなり怖すぎるのですが?


さらに騒ぎに気づいた村人が集まってきて次々と弓を構えてきた。

殺されてしまうと思い凄く怖かったですが、

1人のガタイがいい半裸の男性が私に言いました。


「お前、その身なりは盗賊ではなさそうだな?」


ただの通りすがり屋の旅人と説明すると素直に謝ってくれた。


「すまん、最近盗賊が来たから警戒してたんだ。良かったらゆっくり観光してくれ」


男性が仲間に弓をしまえと、警戒心を解いた所でやっと解放されました。


「ようこそ、アマージャ村へ!」


その後はお互いに自己紹介をしてから、優しく村を案内してくれました。

男性の名前はバジール、この村のボスみたい。

先程とはまるで別人のようで、とても親しみやすい人でした。ちょっと良い男かも?


それに村といってもちゃんとしたレンガの家もあるので住むには困らないかも。

露店も手作りのアクセサリーや家具が置いてあるのはいいですね。


衣類屋に入ると、動物の毛皮で作ったバックや服などが有りました。これは原始的かも。

せっかくなので、この村に合う服を選んで試着しましょう。

私は狼の毛皮で作られたコートを選びました。フードに耳も付いていて可愛い。


「おー、似合ってるねー」

「このコート可愛いかも」

「それは俺が記念に買ってやるよ」

「いいの?」


初めは断りましたが、怖い思いをさせてしまったのでその詫びということでお言葉に甘えました。


その後はこの村で人気がある果物をお勧めされ、置いてあるお店に向かいました。


「これは葡萄ですか?」

「普通の葡萄じゃないんだよなー、この辺にしか取れない貴重な物さ、食べてみな」


一粒がとても大きく、鮮やかな紫色をしています。

試食をしたらとても甘くて美味しかったです。

これは何個食べても飽きない葡萄ですね。

お店から出ると、外は少しだけ薄暗くなっていました。


楽しい時間はあっと言う間です。

そろそろ泊まる場所を確保したかったので宿屋に行きたいのでバジールさんに尋ねると、

衝撃の一言を口に出しました。


「この村、宿屋ないぞ」

「えっ?」


次の街まで行ったら朝になっちゃうからどうしようと考えると、

バジールさんがうちで泊まっていけよというので、お邪魔することにしました。


これはもしかしてあんなことやこんな展開に?

どうしよう心の準備が!と思ったら何事もなく、

眠くなるまでずっとお話をしていました。


寝る時はベッドが1つしかないので、バジールさんは別室で寝てました。紳士ですね。



翌朝になり、目が覚めたのでベッドから起き上がると、

バジールさんが台所に立って朝食を作ってました。


「おはよう、丁度朝ごはんが出来たぞ。お前もいるか?」

「おはようございます、いいのですか?頂きます!」


椅子に座ると、お皿のうえには美味しそうな手羽先がありました。

食べてみると甘いタレで味付けをしており、

油が少ない鶏肉の部分を使っていたので朝食でも食べやすかったです。料理も上手。


食べ終わったら旅の準備をして、バジールさんが玄関まで見送ってくれた。


「良かったらこの村にまたいつでも来てくれ」

「はい、近くに寄ったらまた来ます!」


バジールさんは私を軽くぎゅっと抱きしめてお別れをしてくれました。

凄いドキドキする。やばい、好きになるかも。


またこの村に来た時はバジールさんに逢いたいと思いました。

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