独白
人間とは何か。
この星の生き物でありながら、明らかに他の生物とは違うものを持っている。
それは思考だ。
人格や性格、意識や考え方と言ってもいいだろう。
それが、異常なほど発達している。
超常的な肉体や異能力など、他の生物が保有していたとしても生存のためにしか使わない。多少別のことに使う場合もあるが、それは数少ない個体にのみ発生する異端だ。
だが人間は……いや、人類は誰一人の例外はなく、生存とは関係のない物に溢れている世界を作り、関係がない行動をとっている。
無関係な他生物を絶滅させ、無謀な事柄に挑み、無駄な争いを続ける。
そんな事は、生きていく中で全く必要ない。
けれど人類は永遠に続ける、この永劫の負のループを。
もはや無価値としか思えない命。異常としか考えられない生き物。
……しかし、ここまで思考が違う生物などいない。ならば何か意味があるのではないか?
この思考は、この命は。
そうだ、これほどまでに特殊な生き物などいない。我々には何か特別な意味があって生まれたに違いない。
例えどれだけ無様でも、どれほど無価値でも、決して無意味なものなど存在しない。
知るしかない、人間の意味を、その解答を。
何故この星に生まれて、何故ここまで他と違うのかを。
その結果、星が滅びても。
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