日常は脆く崩れる
お久しぶりです。
今回からちょっと手が遅くなるかもしれないです。(既に遅い。)
体が変わってから学校に来る様になって一週間。最初は騒がれたけど案外収まるのも早かった。問題は着替えなきゃいけない体育の授業だった。
「笹掛ちゃん着替えないの?」
これである。なんでさ?僕ちょっと前まで男だったんだけど。男だったよね?
「すぐ着替える…。」
おずおずと服を脱ぎ体操服に着替える。
もちろん授業は受けるんだけど違和感がすごい。本来居ちゃいけないはずの場所に居るのに誰もそれを気にしていない。気にされたらされたでしんどいんだけどさ。
そんな中、それは唐突に訪れた。
「何これ」
通学鞄に何か入ってる。手紙?
ドッキリか?それとも…。
「何それラブレター?渡すの?貰ったの?」
「なんだ真夏か。渡すような相手居ないよ。」
「じゃ貰ったんだ。読まなきゃ相手に悪くないって思った。」
「やっぱり読んだ方がいいの?」
「貰ったこと無いから知らん!」
そんな自信満々に胸を張られましても。なんというか反応に困る。
「…校舎裏に呼び出しとは」
「いってらっしゃーい」
気は進まないけど行くか。袋叩きとかじゃないよな…?
そこには派手目な見た目の男子がいた。明らかにあの茶髪って染めたやつだよなぁ。そういうの苦手だけど仕方ない、行くか。
「バリバリの日向にいるのはしんどいから移動しない?」
日傘越しに声をかける。
「あぁ?別にすぐ終わるんだからいいだろ?」
なんと身勝手な、これは僕が普通の女子でもドン引きしてるんだろうな。でもここは我慢だ。
「…それでご用件は?」
派手目の男はやっとこっちを向いて佳奈の予想通りの台詞を口にした。
「付き合ってくれ。」
「ごめんなさい。」
もちろん即答だった。中身は所謂普通の男な訳で、断らないわけないよね。でもこれが駄目だったのかもしれない。
「…無理か、そうか。」
残念そうな言い方の割にそんなに残念そうじゃない。それどころか口角上がってるし。そんな彼を不気味がってる僕の腕を掴んで彼は言った。
「じゃあ犯すわ」
その言葉を僕が理解する前にあいつは行動を起こしてきていた。地面に叩きつけられていた。
その鈍い痛みに怯んでいる間に腕を力技で頭の上に持っていって固定した。それから馬乗りに乗ってカッターのボタンを一つ一つ外していく。この時点で僕は抵抗しなくなっていた。その時点で恐怖に完全に支配されていた。涙が出そうなのを必死に堪え事が終わるのを待っていることしか出来なかった。
なんとかなるなんて希望観測は砕け散っていた。
この先どうなるんでしょうか…。
あ、ご意見ご感想よろしくお願いします。