vs冒険者 4
なんで気付いてくれない。
こんなに愛しているのに。
酒を飲みながらこぼす独り言。
「はぁ、そうですか。」
それに適当に相槌を打つ者が一人。
「でも好きなの。」
「そうですか。」
「何が好きかって?そりゃカッコイイし、毎日ご飯作って持って来てくれたりとかしてくれるし、何より私と同じハーフだし。」
聞いてないことをベラベラと喋りまくるハーフエルフが一人。
「いやいやいや、ご飯持ってくるのはあんたが村長脅したからでしょう。」
「あああああああ店長お酒ーー。」
「聞いてねぇよコイツ。」
ブツブツ愚痴をこぼす客に酒をだすオーガの男。
「店長なんで村長は気づいてくんないのー?」
「いやシルフィスさんそれ気づくわけないでしょう。」
「なんでー?」
テーブルに寝そべって顔をこちらにむけるシルフィス。
こっちがなんでだよ、、、。
「いや、なんというか、、、もっと好きだっていう気持ち伝えないとダメでしょ。」
「してるわよぅぅぅ。」
ぐちゃっとなっている姿勢がさらにぐちゃっとなる。
「例えば?」
「毎日村長がご飯持って来てくれる時にせくしーなぽーずで迎えてる?」
「なんで疑問形?まぁいいやどうゆうポーズだよ?せくしーなぽーずって。」
「ええとねぇ。腕組んでー」
「ほう。」
「顎を突き出してー」
「ほう、ほう?」
「見つめる。」
「それただの感じ悪い人だよ。」
「何が悪いのよ!この店お酒一種類しかないくせに!」
「もともとこの村には酒は一種類しかねぇよ!」
「なんでよ!」
「村長がめんどくさがって他の村とコンタクト取んないからだろ!」
「村長の悪口は言わないで!」
「もうコイツめんどくせぇ!」
コイツに反論してもろくな事がない。
「大体なんで酒場なんてやんなきゃいけないんだ。」
「ほんとこっちが聞きたいわね。客も私しかいないし。」
「あんたが俺の弱み握って酒場開けとか言ったからだろ!」
「だってここ以外に近い酒場は村長のところしかないんだもん!」
「そっちいけよ!なんで弱み握ってまで俺に酒場開かせるんだよ!」
「恥ずかしいでしょ!」
「知らんわ!」
やっぱコイツめんどくせぇ。
早く帰ってくんないかな。
この分だと一緒に住まされているお花さんさんも大変そうだなー。
「ねぇ、どうやったら気付いてもらえると思う?」
「告白しろよ。」
「そうだ!薬を使いましょう!」
、、、もう何も言わんぞ。
とりあえずコイツがここに来なくなればいいんだ。
さよなら我らが村長。
あんたの犠牲で俺が平穏に過ごせるなら全て良し。
だって俺もうコイツの相手疲れたんだもん。
「実験台はあんたよ!」
「いや俺毒とかそうゆうの効かねぇし。」
「チッじゃああの観葉植物でいいわ。」
バイバイ観葉植物。
「じゃあこれお代。言っとくけどあんた勝手にこの店やめたらあんたの情報あいつらにバラすから。」
これだよ、これさえ無ければ俺こんなに困んないのに。
せっかく追跡を撒いたのにまた見つかってたまるか。
だけど殺そうとして殺せる相手じゃねーし。
薬が成功することを願うしかないかぁ。
読んでいただきありがとうございました。




