表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
龍の乗り心地  作者: 睡眠学習の難しさ
プロローグなんだな、これが。
1/18

一(はじめ)召喚される。

1話です。語彙力皆無ですので、期待しないで下さい。

ちなみに、主人公の一人称は自分です。


彼の名前は斎藤一(さいとうはじめ)、一般的な家庭に生まれた。訳あって、親戚の家に引き取られたが、その話はまたいずれしよう。彼の年齢は15歳だ。そして、彼は今異世界に来ていた。


それも、白銀の龍の背中にいた。真っ白というか、銀色の大きさ100mはこえているほどの龍だ。その龍は飛行機などより遥かに早いスピードで飛んでいた。



「すみません、エイルさんもうちょいスピード落とせますか?自分このままだと吐いてしまいます」



「ぬ、人間は本当に脆弱だな」



無理もない。飛行機の3倍以上のスピードで飛び、その風圧などを直に受けているのだ。むしろ一が人間離れしている。まあ、比べる対象が龍なので仕方ないかもしれない。


すると龍は魔法を使い、一の周りの空気などを調節し、衝撃を和らげ、さらに気圧も地上と同じくらいにした。龍の姿は幻影魔法によって見えなくなっている。


一は自分が、この様な状況になった理由を思い出していた。







一は、普通の中学生とは、少し違っていた。


彼には両親がいなかったのだ。彼は普通の家庭に生まれたが、事が起きたのは小学生5年生の夏のことだった。小学生だが、彼はしっかりしていたので、家の鍵を親から持たされていた。友達と遊び疲れ、家に帰った。


二階建ての一軒家だった家のリビングには誰もいなかった。母なら夕食を作るためにいるだろうし、父だって今日は早く帰ると言っていたから、家にいるはずだった。だが、家はいたって静かだった。


彼は二階にある自分の部屋へ向かおうと、階段に行くと、階段にある足跡に気づいた。彼は子供特有の好奇心で、その足跡の向かう先へと行った。足跡はキッチンの隣にある窓まで続いて、その窓は、窓を開閉する所の付近だけ割れていた。きっと、足跡の人はここに向かったのだろう。足跡が来た方向の二階に行くと、廊下で父、寝室で母が血を流して死んでいた。心臓が止まっているとか確かめてないが、一目見て死んでるとわかった。


普段のならここでパニックになりかねない状況だが、一は怖いくらいに冷静だった。現実逃避をしているわけでもない。自分の親が殺されたと理解している上で、冷静だった。


ここで一は自分が少し他の人とずれてるのではと思い始めた。


そのあと学校の訓練などの時に教えてもらった警察の番号、110番に電話した。見たままの状況を教えて、数分後には警察が到着した。その後警察署まで連れていかれ、色々聞かれた後、この事件は強盗によるものとなった。


その後一は親の親戚の家に引き取ってもらった。この時の警察は一をこう言っていた。「とても冷静だった。冷静すぎて気持ち悪いくらいに」これは親戚達も同じだった。自分の親が殺されたのにも関わらず、まるで他人事の様に生活をしている一を見て、気持ち悪いと思っていた。だから、一は色んな親戚の間を行ったり来たりしていた。


そんな生活を3年ぐらい続け、一は中学2年になっていた。いつもの様に、特に挨拶もされずに家を出た。転校の回数はもう二桁に上っていた。彼はある決心をした。


自分は冷たい。でもそれはしょうがない。でもせめて、自分にとっての大切な人を見つけ、その人の為に生きようと。だが、これからだという時に、彼は死んでしまった。飲酒運転をしたトラックによって引かれたのだ。


そして、彼が気がつくと、真っ白、いや銀色の大きな壁の前にいた。なんなのだろうかと思い、突っついていると、声がした。


やけに高く、可愛い声だが、とても迫力があり、威圧的な喋り方だった。声は上の方から聞こえていたので、上を見上げると、とても大きなトカゲの様な顔があった。


まあ、トカゲよりも絶対かっこいいのだが。



「なんだ?人間か?」


「おお、でけー。ドラゴンですか?」



元々感情が薄いので、一はそこまで驚かない。



「ぬ、我を見ても驚かないとは、中々に興味深い人間だな」


「いや、これでも驚いでる方なんですがね」


「まあ、いい。お前を呼んだのは我だ。封印を解いてもらいたくてな」


「へー、封印されてたという事は、何か悪さでもしたんですか」



と言いつつ、一は迷わず白銀の壁に巻かれている鎖を取ろうとする。



「これは無理かもしれないですね。自分にはデカすぎます」



どこまでも気楽な感じに聞いて来る一に、流石の龍も呆れて来る。



「なぜ我の封印を解く事に躊躇しないのだ。確かにその為に呼んだが、封印を解かれたらお前を殺すかもしれないぞ?」


「自分としては、一度死んだ身として、死ぬ事に対する恐怖は、不思議とありませんね」


「ほう、自分が死んでもいいと?」


「そう言う訳ではないんですがね。死ぬのが怖くないと、死にたいは、別のものですから」


「まあ、お主がいるなら否定せん。あと封印を解く方法だが、そこの台座にある刀を抜いてくれ。一応抜く素質のある者を召喚したから、大丈夫なはずだ」


「ああ、これですか。よし、よいしょっ!」



剣は簡単に抜けた。その刀は真っ黒で、とても綺麗な物だったが、一は興味がないのか、その辺に捨てた。



「おいおい、お主。その刀は仮にも我を封印した物だぞ?かなりの技物だから、お主が持っていると良い。確か、名前は「(くさり)」だったな」


「ん、そうなのですか?んじゃもらっときます」



真っ黒な刀、鎖の刺さっていた台座のすぐ近くに鞘が置いてあった。こちらも真っ黒だった。よくよく見ると、刀は完全に真っ黒という訳でもなく、所々に金色の模様が入っている。そこには花や鳥などの模様があった。鳥は炎に包まれていたので、鳳凰だろうか。



「それで、自分を殺すのですか?」


「いや、殺さんよ。そもそも、お主と我は魂が繋がってしまったからな。お主を殺すと我まで死んでしまう」



これには一も流石に驚く。



「...いいのか?」


「何がだ?」


「自分が死んだら、貴方も死ぬんですよ?貴方は強いから死ぬ事はないと思いますが、自分は一般人ですよ?それと一緒に貴方も死んでしまうかもしれないんですよ。何してるんですか」


「まあ、そうなったら受け入れよう。我は一瞬で死ぬより、ずっと封印されている方が嫌だと思うがな。なに、お主も普通の人間に比べたら強くなってる筈だ。そんなすぐには死なないだろう」



一は少し悩み、やがて決断する。



「うん、いいですね。決めました」


「何をだ?」


「自分にとっての大切な物を、貴方に決めました。これからは、貴方が死なないよう、つまり自分が死なないように努力して行こうと思います」


「フハハハッ、何を決めたかと思えば、そんな事か」


「むー、自分にとっては大事な事ですよ」


「ふむ、まあ、いいだろう。じゃ、その為の作戦を練ろうじゃないか」



すると、高さ100m以上はあるだろう巨大な白銀の龍は、光に包まれてみるみる小さくなり、やがて銀髪のロングヘアーの12、3歳くらいのとても可愛いらしい少女になった。一は、またもや驚かされる。



「そう言えば、我の名前を言っていなかったな。我の名はエルサイル。気軽にエイルと呼ぶがいい。因みに龍神だ」


「ほえー、龍神でしたか。え?なんで龍神が封印されるんですか?」


「邪龍イースト、奴が魔王4人と力を合わせ、我を討伐しようとしたのだ。因みにそこに人間が召喚した勇者30人も加わった。まあ、理由はわからんがどうせ、口車に乗せられたのだろう。だが、奴らは結局我を討伐できなかったのだ。そこで、勇者の中にいた武器生成の能力を持った者に全員分の魔力を集め、我を封印するための剣を作ったのだ。因みに、その剣を作る際にその勇者は死んだ。そして、我はこうして地下深くに封印されたのだ。で、その剣がお主の持ってる奴だ」


「え?あーはい。全然分かりませんが、分かりました。え?ちょっと待って、地下深く?ここめっちゃ明るいじゃないですか」



そう、ここは上に太陽があるのではと思えるくらいに明るい。確かに目を凝らしてみると、龍の立っているたところのやや上に天井らしきな物があった。龍自体が40階建てのビル相当なので、天井には気づかなかった。


「あれは、我の魔力を吸って魔石となったんだろう。「鎖」は封印した相手の魔力を空気中に分散するからな。だからこの空間は魔力だらけだ。その上、我の魔力は回復したので、魔力が行き場を失い漂っている」


「あの魔石を僕の強化に使えないですかね」


「一か八かやってみるのもいいかもな。魔石を全て取り込むんだ。お主に才能があれば生きる。才能がなければ死ぬ。どうだ、簡単だろ?」



エイルに説明されたものは、ようは自体の命をかけたギャンブル。しかも、話によると確率は0.01%未満。普通なら自体の命を棒に振るう行為であり、断るだろう。



「いいよ、何事も挑戦だよね」



呆れるほどに、軽い。


まあ、結果は成功した。吐血なり、嘔吐なり色々したが、結局は成功した。彼の才能なのだろうか。



「よかった。お主が死ななくて」


「ゲホッ、オエッ...まあ、結構苦しかったかがな」



するとエイルは一に抱きつく。一は感情が薄いが、それでも年頃の男子中学生だ。この行動に戸惑ったが、エイルが泣いている事に気づき、そっと抱きしめた。



「我は嬉しいぞ、お前が来てくれた事が。封印されてからどれだけの年月が流れた事か、封印を解けるほどの才能を持つ者をどれだけ待ち望んでいたか。我にはどうする事もできなかった。ただただ待つしか出来なかった!そもそも、なぜだ!私は人間の為に戦い、魔王や邪竜を討ち取ろうとした。なのに...なのになぜ!奴らは我を封じた!なぜそんな簡単に邪竜の言葉を信じれた!私の力は恐ろしいものだと言って封印したんだぞ!恐らく数100年は経っただろう。我はこんな地下深くで、ずっと1人で、寂しかった...。このまま、ずっと1人でいるのではと思うと、我は...」


「寂しかった、怖かった、辛かった、貴女の気持ちはよくわかります...などと言うと思います?自分には少々、その気持ちがわかりません。自分は小さい頃、と言っても今も小さいですが。その頃に親が二人とも死に、自分は1人になりました。親戚に引き取られましたが、みんな自分を気味悪がって、僕とは接しませんでした。家に帰っても自分は1人でした。食事は残り物が部屋にあり、トイレをする以外の理由で部屋から出して貰えませんでした。世間の目も有りますし、一応学校は行かせて貰っていましたが、そこでも僕は常に1人でした。でも、不思議と寂しいという感情が湧いてきませんでした。何故だかは分かりませんが、自分は親戚や友達、そして自分の親にも一切関心が有りませんでした。例え彼らが死んでも、一切興味ありませんでした。だから、自分は自分にとっての大切な人を1人決めて、その人について行こう。その人を守ってあげよう。ずっと傍にいてあげようと思ったのです。ちなみに、1人だという理由は、それ以上は自分には無理そうだからと思ったのです。そして、その1人が貴女です」


「我で、いいのか?」


「逆に聞きますが、自分が貴女について行っても、宜しいですか?」


「ああ、ああ!当たり前だ!!」



こうして、一は生涯のパートナーを決めた。この先どんな事があろうと、ついて行こうと一決心した。暫くすると、エイルが泣きやみ、これからの方針を決めることになった。



「まずはお主を強くする必要がある。人間よりも遥かに強くするには、魔物などを倒すのが一番だろう。では我の背中に乗れ。転移魔法で外に出るぞ。」


「はい、自分を頼みます。エイルさん」


「エイルでよい。生涯を共にするのだからな」



そして、冒頭に至る。

暇があれば次話も投稿します。


ハジメは小学生で自分の世間とのズレに対して、異常に対して気づいたが、道徳の教科書のおかげですかね。道徳は社会における常識を知るには一番です。従う華道家は別だが。


つまり、投稿したら自分暇人...

ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ