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始まりは突然に-9

何かラブコメになってますね。

普通のコメディーでいこうと思ってたんですけど・・・・

ドサッ

何かが崩れる音で俺は目を覚ました。

「あっ!ヤバっ!」

今の声はなんだろう?焦ったようなユキ先輩の声が聞こえた。

よし!そろそろ起きよう。

あれ?体が凄く思いな。起き上がれない。しかも手も動かないし。

目を開いても真っ暗だ。電気が消えてるのかな?

でも、何か音はする。

トントンという音がしたり、ふぅと息を吐く音も聞こえる。

あ~泥棒でも入ったかな。

泥棒?

金は盗めるような場所にないからいいとして、俺のアニメDVDやラノベが危ない!

すうっと息を吸って、ふっと息を吐きながら、体に力をいれて起き上がる。

「きゃっ!」

ん?きゃっ?

今度、目を開けたらちゃんと見えた。

悲惨な俺の部屋の状況が。

本棚にしまっていたラノベは床に大量に出ているし、アニメDVDも床に散らばっている。それを隠そうとしている由依。

この部屋の現状も問題だが、大問題なのだが、それよりも大問題があります。

さてそれはなんでしょう?


ヒント

俺はベットで寝ていました。そして、体を起こした俺の目の前、ちょうどの太ももあたりにユキ先輩が女の子座りで座っています。体は俺の方を向いているから、当然、顔もこっちを向いているわけなのです。


ここまで言えばわかるよね?

答えは俺の顔のすぐ前、ホント鼻と鼻が当たってるくらいの近さにユキ先輩の顔があったことです。

以上、現実逃避終わり!

「な、何してるんです、先輩!」

急いで体ごと後ろに下がろうとしたけど、ユキ先輩がいるせいで、どうも動けない。

「えっ?あっ?その・・・その・・・」

顔が真っ赤で指をいじって、俯く。可愛い動作だけど、今はそんな余裕はない。

「何してるんですか!」

ドアをバンと大きな音を立てる勢いで山口さんが入ってくる。

制服にエプロンという萌え要素アリの格好だ。

なんて呑気なこと言ってる状況じゃない。

「いや、違うよ?てか、俺もよくわからないんだけど。」

決してキスしようとしてたわけとかじゃなくてですね、起きたらこの状況だったんだよ?

と訴えてみる。

「先輩は早く凪君からおりて下さい。」

「いや、・・・だからね・・・その・・・」

なんて言いながら、俺の上からどいてくれた。

ふぅやっと落ち着ける・・・・・・わけないね。

さっきから心臓がバクバクいってやばいもん。

「説明してもらえますか?」

笑顔だけど怒りマークが見える。中二病の末期症状かな。

ゴメン、俺が説明して欲しい。

前にきれた山口さん。後ろに顔を真っ赤にして何か呟いているユキ先輩。

そしてさりげなく、机の裏に身を隠そうとしてる由依。

とりあえず、この状況から誰でもいいから助けてくれーーー!!


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