番外編 高柳の一日-2
学校が始まってしまったので、これから更新は遅くなると思います。
視点が途中で変わるので、ご注意ください(笑)
「飯だぁ~!」
「「「「飯だぜぇー!!」」」」
何故かハイテンションの俺らは捜索の前に昼食をとっていた。
「昴さ、高城さんと付き合ってんの?」
誰かが突然何の前振りもなく、言った。
「っ!?な、な訳ねえじゃん。だ、だ、大体、俺がいつ裕香の事好きって言ったよ?」
「いや、お互いに名前で呼び合ってる時点で怪しい関係だからな。ま、何にせよ、昴は高城さんの事好きなんだろ?」
「・・・・・・」
「やっぱりか。見てて、わかりやすかったもんな。告ってみれば?高城さんもお前の事好きみたいだし。」
は?今なんて言った?
裕香が俺の事好き?
「えっ?マジで?」
「気づいてなかったの!?」
「裕香は凪の事好きなんじゃねぇの?」
「お前バカ?ありえないわ。」
なぜ、ため息をつく?
「むぅぅ、そうなのか。」
じゃあ、思いきって、今日告白してみようかな。
私たちは屋上でご飯を食べていた。
「ねえねえ、須坂さん、そのお弁当ナギ君が作ったの?」
「・・・うん。」
女子の一人 由美が好奇心に目を輝かせて、須坂さんに聞く。
「ナギ君って料理も得意なんだぁ~。万能だなぁ~。かっこいいしねぇ~」
そうかな?そうは見えないけど。どっちかって言うと、人に見られる事だけ上手でそれ以外は下手って感じだけど。
まぁ、私のナギ君に関するイメージはいいとして、今の発言をした子に対する反応だ。
「じゃあ告白してみれば?」
「無理無理。ナギ君は、恋愛とか興味なさそうだもん。そんな事言うなら裕香は昴君に告白してみれば?」
「なっ!?なんで、あいつに!?」
「だって、裕香は昴君の事好きでしょ?」
由美が何を今更と言うように笑った。
「裕香はわかりやすいよね。多分気づいてないのは昴君だけだって。」
みんなで揃ってクスクス笑う。
「そんなにわかりやすい?」
「わかりやすい。真っ白な壁にゴキブリがいるのを発見するくらい簡単にわかる。」
わかりやすいのはわかったけど、その例えはどうなのよ?
「由美・・・・・・その例えはないと思う。」
「というわけで、告っちゃえば?昴君なら絶対オッケーしてくれるよ。昴君は裕香大好きだからさ。」
「昴が私のことを好き!?ないないないない!だって、昴は山口ちゃんのこと好きなんじゃないの?」
「は?何言ってんの?」
呆れたように一度息を吐いてから再び言葉を綴った。
「やっぱり気づいてなかったんだ・・・どんだけ鈍いのよ。とりあえず昴君は裕香大好きだからさ、告っちゃえ!」
「な、何言ってんのよ!」
でも、昴が私のことを好きなら・・・・・・気持ちを伝えてみようかな。
結局、俺らがどんだけ探しても凪は見つけられなかった。
ま、それは別にいいとしよう。
で、俺は今日、自分の気持ちに正直になると決めた。
そう、気持ちを伝えようと思う。
『ちょっと屋上にきてくれ』
裕香にメールを送った。
そして、俺は屋上に移動する。
待つこと、約一分。
裕香が屋上に現れた。
よほど急いできたのか息が上がっている。
「裕香、話したいことがある」
俺は言った。
「私も昴に言いたいことがあったの。」
奇遇だ。
「じゃあ、俺からでいいか?」
「いいよ。」
俺は夕陽で赤く染まる屋上の中で、体を赤い光に包まれるようにして、赤くなっている俺の顔を隠す様にして。
俺は裕香の目を見つめながら、気持ちを言葉に変えた。
感想、意見、訂正はどんどんください。
もっと言えば、ポイントをいれてくれたり、お気に入り登録してもらえると嬉しいです。