始まりは突然に-11
またちょっとオタクの世界です
『食事が終わり、特にやることがなくなってしまいました。
何をしたらいいんでしょうか?
いまいちよくわからないんです。由依以外の女子が家に来ること自体が初めてなものですから。
真面目に教えて下さい』
俺はケータイで投稿してみた。
いつも俺が参加してるアニメ好きの集まるチャットで聞いてみた。
『イザさん、リア充』
『リア充は敵です!』
『イザさん、堕ちろ!!!!』
『オタクでリア充かよっ!!?』
ひどっっっっっっ!みんなが冷たい。ああ、心なしか涙が。
「凪君、何でケータイ片手に泣きそうな顔してるの?」
「いや、ちょっとね。ところで、今読んでる本は元あった場所に片付けてから帰って下さいね、先輩。」
一番散らかしてる人、ユキ先輩に言った。
俺のベットで寝っ転がりながら、ラノベを読んでいる。たった3日前に知り合ったとは思えないよね。
俺だっておかしいと思うモン。
どんなラブコメの世界だよ。
「はーい」
ちなみに他の二人もラノベを読んでいる。で、俺は机で一人宿題をしています。
女の子3人も部屋にいるってのに悲しい現状。
泣ける。どんな泣ゲーよりも泣けるよ、マジで。
「ナギっち、このラノベ面白いね。」
俺の背中に声がかかる。
「なんてタイトル?」
「さく○荘のペットの彼女」
「それはマジで面白い。神じゃないかと思う。」
「他になんか面白いのある?」
「俺のオススメは電撃だとロウキュー○、俺の○がこんなに可愛いわけがない、ソードアートオ○ライン、半分の月○のぼる空。MFだと僕は友達が少○い、変態王子と笑○ない猫、まよ○キ!、この中○1人妹がいる、被弾○アリア、けんぷフ○ー。
ガガガはとある飛○士への恋歌、とある○空士への追憶、やはり俺の青春ラブ○メは間違っている。富士見ファンタジアだと、いつか天魔の○ウサギ、これはゾ○ビですか?、生徒会の一○シリーズ、蒼穹のカ○マかな。ファミ通はバカとテ○トと召喚獣。」
疲れた。まとめて一気に言うもんじゃないな。
「ナギっちってやっぱりすごいよね。」
「見直したわ。」
何か見直されました。ヤッター!!嬉しい・・・様な悲しい様な。
こんな時の心のオアシス山口さん。
「あっそこの答え間違ってますよ?」
「えっ?マジだ。ミスってた。」
俺の宿題を手伝ってくれるみたい。女神だね!
「ここはこうやってやれば解けるよ。」
マジ女神。
「えっとここは?」
わからないところを山口さんに聞いて教えてもらう。
それを繰り返して、何とか無事に宿題を終えることが出来た。
感謝感激雨あられってやつだ。
「よっしゃ!終わり!ありがとう、やまぐ・・渚、助かったよ。」
「ふぇ?ど、どういたしましてっ」
顔に朱色を浮かべて、なぜか頭を下げられた。再び顔を上げた渚の顔はとても嬉しそうに微笑んでいた。
笑顔がまぶしいって言うと思う。
今始めてその意味を知った様な気がする。そして、なぜか寒気がした。
風邪にでもなったかな?
俺は気が付かなかったことなのだが、小さくユキ先輩と由依が
「「渚?呼び捨て?」」
と呟いていた。
次は少し真面目なお話になります