いぬは? ねこは? 私はしんゆうは。
他愛ない会話の中で、よく犬派か猫派かって話題にならない?
夏と冬どちらが好き?
無人島にひとつだけ、もって行くなら?
よく、こんな話題になる。
口下手で、愛想がなくて、人間が苦手な私はそんな話題を振られがち。
話しかけられても「はい」とか「そうですね」とか……。言葉のキャッチボールにならずに、私は受け取るまま捕手になる。
時には受け取ることさえ出来ず、後ろに逸らしてしまうことも。変化球を投げられようものなら、頭ん中はスパーク状態で脳神経、焼き切れちまう。
話が広がらないから、ふんわりボールを投げてくれるけども、犬も猫も好きな私は「両方好きです……」相手の方は「どちらかと言えば?」と苦笑い。
昔は犬派だったけど、今は猫も好き。長くなるから書かないけど。
ワンコを飼ってた。雑種の元気なやつ。
ちょうど私が、人を苦手に思うようになった時分の頃。中学生の時。
雷が苦手で、ふすまをボロボロにしやがった。
枕もとに、お小水を撒き散らしやがった。
歯磨きを嫌がってベッドの下に隠れては、埃まみれになりやがった。
美食家で、ドライフードには見向きもしない。
帰宅すると、尻尾を振って飛び付いてきた。
決して、良い匂いではなく獣臭がする時もあった。
夜中に散歩に行くのが、好きだった。
もちろん、会話は出来なかったけどリズミカルに歩く時間に救われた。
道のほとんどが、アスファルト。
土の地面は、公園くらいで。
勝手な人間の思い込みで、土の大地が恋しかろうと、夜の不気味な公園を何度もぐるぐる。
思い出したくもない時代の記憶の中にあって、唯一無二の暖かい記憶。
だから、私は親友派。




