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「老化/若返りの一撃しか持ってないけど、モンスター限定で仲間がどんどん増えます」  作者: nekorovin2501


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【第9話 魔王軍本隊の影と、赤ちゃん軍団の守り】

王都の空が、再び暗くなった。

今度は先遣隊なんかじゃない。

本格的な魔王軍の侵攻部隊だ。

城壁の上から見えるのは、

黒い霧に包まれた大群。

先頭に立つのは、巨大な影──

『アビスドラゴン』。

魔王直属の古竜で、推定年齢1万年以上。

闇の息吹で街を一掃しようとしている。

王宮騎士団が総出で防衛線を張るが、

アビスドラゴンの咆哮だけで騎士たちが膝をつく。

「グオオオオオオ……人間など、闇に還れ!!」

王女様が俺の袖を掴んだ。

「ユウキさん……お願い! あれを止めて!」

「わかった。みんな、準備はいいか?」

赤ちゃん軍団が一斉に俺の前に並んだ。

モミジ、ルビー、タコ丸、ピヨ、ソラ、クロ。

六匹の小さな体が、今日も戦う気満々だ。

俺は城壁の上に立ち、右手を翳した。

「今日の一発……若返りの一撃──マイナス一万年!!」

青白い光が空を切り裂き、

アビスドラゴンの巨体を直撃した。

闇の鱗が剥がれ落ち、

翼が縮み、

体が急速に小さくなり、

最終的に……

俺の腕に収まるサイズの、黒い子ドラゴンになった。

「くぅ……くぅん……?」

子ドラゴンが俺の腕の中でキョトンとして、

小さな瞳を潤ませた。

その瞬間、魔王軍の兵士たちがパニックに陥った。

「アビス様が……赤ちゃんに!?」

「撤退! 撤退だ!!」

闇の軍勢が一気に後退していく。

王都の空が、再び青く戻った。

子ドラゴンが俺の胸にすり寄ってきて、

「くぅん……くぅん♪」と甘えるように鳴いた。

俺はそっと頭を撫でた。

「名前は……『シャドウ』でいいか?」

「くぅん!」

シャドウが喜んで、俺の頰をペロッと舐めた。

王女様が涙目で駆け寄ってきた。

「ユウキさん……ありがとう! 街が救われた……!」

王様も城壁の上から深く頭を下げた。

「これで魔王軍の侵攻は一時的に止まった。

 お前たちのおかげだ」

リリアが俺の隣で微笑む。

「七人目ですね……赤ちゃん軍団、どんどん強くなってます」

庭に戻ると、七匹の赤ちゃんたちが輪になってじゃれ合ってる。

モミジが枝でみんなを優しく包み、

ルビーが小さな火で暖を取らせ、

タコ丸が触手で遊ばせ、

ピヨが炎の輪で遊園地みたいに、

ソラが風で浮かせて、

クロが子狼らしくじゃれて、

新入りのシャドウがみんなに混ざって「くぅん♪」。

俺はみんなを見ながら呟いた。

「これで七人。

 でも、まだ魔王軍にはもっと古いモンスターがいるはずだ。

 救えるやつを、全部救おう」

シャドウが「くぅん!」と力強く鳴いた。

小さな体で、闇の翼を少しだけ広げて。

その時、遠くの空に、

さらに巨大な影が浮かんだ。

──魔王の本拠地から、何かが動き出した気配。

俺は笑った。

「次は本物だな。

 みんな、準備はいいか?」

赤ちゃん軍団が一斉に鳴いた。

「きゅう!」「きゅる!」「ぷにゅ!」「ぴよ!」「くぅん!」「くぅん!」「くぅん♪」

七つの可愛い声が、王都に響き渡った。

第9話 終わり。

(次回、魔王の使いが王都に使者として訪れる──

 赤ちゃん軍団 vs 最終決戦の序曲!?)

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