【第4話 赤ちゃん軍団の命名と初任務】
山岳地帯の村からギルドに戻った俺たちは、早速大歓迎を受けた。
「ユウキさん、すごい! 古代竜を赤ちゃんにしたって本当!?」
「見て見て、あの赤い子ドラゴン、尻尾振ってるよ!」
「モミジも可愛いけど、こっちも負けてないねえ」
ギルドの冒険者たちが群がってくる。
赤ちゃんドラゴンは俺の肩に乗って「きゅるる♪」と鳴き、モミジは足元で「きゅう!」と応じる。
完全にアイドル状態だ。
リリアがカウンターから慌てて駆け寄ってきた。
「ユウキさん! また勝手にSランク依頼クリアしちゃったんですか!?」
「まあ、結果的にね」
「結果的にじゃありません! でも……スキルが無制限になったみたいですね」
俺は頷いた。
古代竜にスキルを使った瞬間、頭の中にメッセージが浮かんだんだ。
【スキルレベルアップ:レベル2】
【年齢操作上限:無制限解放】
【今後、意図した年数だけ自由に操作可能】
どうやら、連続使用でスキルが進化したらしい。
これで大物モンスターも一発で赤ちゃんにできる。
ギルドマスターが奥から出てきて、ため息をついた。
「またお前か。報酬は金貨500枚だ。ランクもDに上げる」
「ありがとうございます!」
「それと……この赤ちゃんドラゴンにも名前を付けろ。保護制度のルールだ」
俺は赤ちゃんドラゴンを見て、考えた。
赤い鱗、元は古代竜。
「じゃあ、『ルビー』でどうだ?」
「きゅるるー!」
ルビーが喜んで飛び跳ねた。
いい反応だ。
ギルドマスターが頷く。
「よし。で、お前らのパーティ名はどうする? 赤ちゃんモンスターが増えてるんだろ」
「パーティ名?」
「そうだ。『ユウキの赤ちゃん軍団』とかどうだ?」
俺とリリアが同時に吹き出した。
「それ、ネタっぽすぎる……」
「でも可愛いかも……」
結局、正式パーティ名は『慈愛の守護者たち』に決まった。
通称『赤ちゃんパーティ』だけどな。
その夜、宿屋で俺たちは作戦会議を開いた。
モミジとルビーがベッドでじゃれ合ってる中、
リリアが地図を広げる。
「ユウキさん、次の依頼を考えましょう。
スキルが無制限になった今、どんな大物も狙えますよ!」
「そうだな。毎日一匹ずつ赤ちゃん増やすか……」
ルビーが「きゅる!」って同意した。
翌朝、ギルドの掲示板に新しい依頼が。
【Aランク依頼:湖の怪物退治】
【報酬:金貨300枚】
【詳細:巨大クラーケンが湖を支配。年齢不明だが、数百年は生きてる。討伐求む】
俺たちは即受注した。
湖畔の村に到着すると、水面が不気味に揺れている。
「グジャアアアア!!」
触手が飛び出してくる。
巨大クラーケン、推定年齢800歳。
俺は右手を翳した。
「今日の一発だ。若返りの一撃──マイナス八百年!」
青白い光が湖を照らす。
クラーケンの巨体が縮み、触手が短くなり、
最終的に……手のひらサイズのミニクラーケンになった。
「ぷにゅ……?」
ミニクラーケンが水面から飛び出して、俺の手にくっついた。
吸盤がぴたぴたして可愛い。
村人たちが拍手喝采。
「また赤ちゃんに!?」
「ユウキさん、神様だ……」
リリアが笑う。
「これで三人目ですね。名前は?」
「『タコ丸』でどうだ?」
「ぷにゅ♪」
タコ丸が喜んだ。
帰り道、俺の肩にルビー、足元にモミジ、手にタコ丸。
リリアが感心して言う。
「本当に軍団になってきた……」
俺は空を見上げた。
「これから、どんな赤ちゃんが増えるかな」
赤ちゃん軍団が一斉に「きゅう!」「きゅる!」「ぷにゅ!」と鳴いた。
第4話 終わり。
(次回、スキルレベルアップと大物モンスター登場!?)




